私は相続関係の仕事をしているのでよく思うのですが、今の高齢者の方々は高額貯金をお持ちの方が多い。その理由はもちろんその方の健全性というか、質素な生活を心がけ、無駄使いをしなかったことの結果かもしれません。しかし、今の日本国を象徴した将来への不安から自己防衛をせざるを得ないということもあるのでしょう。事実、5千万円位の貯金をお持ちの90歳のご老人が「将来が不安でお金が使えない」と言っておられるのを聞いたことがあります。笑い話ではすまされませんね。かたや振り込め詐欺が後を絶たない現状を思うと資産をもっていることの弊害もあるわけです。この際もっと自分で稼いだお金は自分のために使いましょう。そうして多くの方々がお金を循環させていけば、日本経済も好循環しはじめ、やがてまわりまわってまた自分のところへ年金のような形で戻ってくるシステムができあがる。これが将来の不安解消につながる、と考えるのは単純すぎますか?